滋賀県と言えば、近江牛が全国区でも名前の知れた存在です。
古くは、肉食が禁止されていた江戸時代から彦根藩主の井伊家には近江牛の味噌漬けが献上され楽しまれてきました。明治時代に入ってからは、農耕用の牛を東京まで連れて行き、牛鍋として楽しまれてきたのが近江牛の発祥と言われています。
そのお味は、肉にきめ細かく入ったサシは常温で置いておくと溶けてしまうほどで、軽く火であぶると甘い香りが漂い、口に入れると一気に溶けてなくなってしまいます。サシが入っていても脂臭さは全くなく、脂の甘味と肉のしっかりとした風味が舌から鼻の奥に広がっていき、いくらでも食べられます。
後味もさっぱりと、肉の風味が口の中にほんの数秒残るだけで、重たさは感じられません。近江牛が飼育されている場所は、牛にストレスをかけずに、清浄な空気の中で育てるため、幹線道路から1本道でかなり入り込んだ里山の中などが多く見られます。
静かな里山の中で伸び伸びと育てられた牛が近江牛として楽しまれています。
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